「肩の関節が緩く感じる」「何度も外れたことがある」
こんな状態は注意が必要です。
年末年始はケガや急な痛みのご相談が多い時期。
今回は立て続けにご相談があった
「習慣性肩関節脱臼」の「当院の整復(もとに戻すこと)」について書きました。
[そもそも肩の脱臼って?]
「肩」は体の中で一番外れやすい関節です。
関節が浅く、もっともよく動く(最大180°)からです。
- はじめての脱臼 → 大きな外力で転倒したときに手をついて起こることが多い。
- 2回目~習慣性(脱臼ぐせ) → ぶつかって肩をひねる、立ち上がろうとして手をついて、物をとろうとしてなどなど小さな外力でもおこります。
[一般的症状と処置]
- はじめての脱臼 → 体勢や状況にもよりますが、肩に痛みがあり、腕が上がらなくなり、少ししか動きません。
- 2回目~習慣性(脱臼ぐせ) → 少しの痛みや痛みがない場合もあります。違和感や少し抜けそうな感覚、動かしにくくなります。
整復し関節を元にもどしたら、冷やして固定をします。
まわりの骨や靭帯に問題がなければ、約3週間~2か月は安静にし固定を行います。
[当院の整復は]
整復(関節を元に戻すこと)はゆっくり寝てもらい
「リラックス」してから行いますので、痛みはありません。
安心して受けられてくださいね。
今回の場合は皆さん骨、靭帯、血流、ヒフにも問題ないようでした。
三角巾で固定を行いました。
後日お医者様にはご同意いただきました。
状態が悪い場合は「テーピング」や「包帯」と合わせて「三角巾」を行います。
[脱臼は整復してからが大切!!!]
習慣性になる方のほとんどは、
早期(当日~3日以内)から肩の筋肉や関節への負荷をかけています。
一定期間の固定→安静→治療はとても大切です。
この期間がその後の肩の状態を決めます。
整復後
- 固定処置や治療を早期できりあげてしまった。
- リハビリテーションが不十分だった。
- 生まれつき関節が浅い、筋力が弱い。
生まれつき、競技の特性で、ご病気で仕方ないこともありますが、
何度も何度も脱臼を繰り返してしまう。お辛いですよね。
「手術を考えなあかん・・・」でも、できれば手術は避けたい方も多いのではないでしょうか。
[当院のトレーニング]
整復→固定→治療後、経過が良ければ開始です。
- 「肩インナーマッスルトレーニング」3種類を20~30回します。
- 1~3週間後「アウターマッスルトレーニング」を行なっていきます。
- 筋力が十分な方は経過しだいで、インナー・アウターを「同時」に行います。
[期間]
固定・治療・トレーニングそれぞれに1週間~3か月かかります。
順調に進めば2週間~3か月後には固定をはずし完全復帰も可能になるでしょう。
個人個人の骨格や筋力によって肩のトレーニング・肩の動作方法は変わります。
[脱臼しやすい肩は]
「日常生活を楽しみたい!」「競技スポーツを続けたい!」
その方の目標にもよりますが、肩はしっかり外転できていますか?
肩を前後にしっかり動かせますか?
真横にまっすぐあがらない。
耳に二の腕がつかない。
違和感・痛み・ハリを感じる。
肩の体操がしづらい。
歩くときや深呼吸するとき肩の動きが悪い。
→ これらの場合は脱臼しやすいです。
スポーツでは「ウォーミングアップ」をして体を温めましょう。
日常生活では「体操やストレッチなど」で関節や筋肉をほぐしましょう。
当然ですが、筋力がつき、関節と筋肉が柔軟になればケガも減り、脱臼のリスクも減ります。
[こんなときはご来院ください]
「少し抜けたような」「動きが悪い」感覚で肩が少し外れた、
いわゆる亜脱臼状態で来院されることもあります。
一人で戻そうとされる方がいらっしゃいますが、
強引な方法は靭帯を傷めたり、関節を骨折する場合もあるのでご来院ください。
「こんな時はどうしたら良い?」
「トレーニング方法を教えてほしい」
「自分に合った体の使い方が知りたい」などなんでもご相談ください。
*保険治療をご希望の場合は医師の同意が必要です。
【平野区 喜連瓜破の西村鍼灸接骨院(鍼灸院・整体院)】院長 西村 清司