自律神経はいつも体をコントロールしてくれています。
心臓が動いて血をめぐらせる。呼吸する。
食べたものを消化したり排泄する。
睡眠で脳や体を休ませる。すべて自動的にやります。本当にすごい。
自律神経は『うごく神経(交感神経)』と『やすむ神経(副交感神経)』の2つがあります。
無意識に働いている。
体を動す、興奮する、怒るときは、
『うごく(交感神経)』神経が働いています。
ゆったり落ち着いている、寝ているときは『やすむ(副交感神経)』神経が働いています。
それぞれは、私達が意識することなく、自律してずっと働いてくれています。
すごいことだと思いませんか。
シーソーみたいな関係。
2つの自律神経はシーソーのような関係です。
どちらかが上がると、どちらかが下がります。
動くとき『交感神経』はがんばり『副交感神経』はさがります。
休むとき『副交感神経』は働き『交感神経』はさがります。
2つが同時にあがったり、さがることはありません。
昼は日差しで交感神経がとくに働いて、夜は太陽が沈んで副交感神経が働きます。
太古の昔をイメージすると
狩りをしたり、危険を避けるときは心臓はバクバク動いて、興奮するので『うごく』交感神経が働きます。
焚火を囲んで食事をしたり、寝るときは心臓はゆったり動きます。落ち着いているので『やすむ』副交感神経が働きます。
生物は太古の昔から「動く」↔「休む」ことを繰り返してきました。危険を回避し、生き残ることが自然にインプットされています。
生き残るために、人はいざというときは、交感神経を優位にして自分を守るようにできています。
現代では交感神経が働きやすい。
進化しても、人の自律神経のしくみは現代でも同じです。
現代は危険も少なく、生死を感じたり、狩りをする必要もなくなりました。机に座って仕事や勉強をしたり、車で移動したり・・・体を動かすことが減りました。
電気があれば夜もあかるいですし、夜勤をしたり、24時間営業の店舗があることで昼夜逆転になることもみられます。
現代では、自律神経が自然に働くような環境ではないことがわかります。
ストレスも自律神経のバランスを乱します。
ストレスが強い状態は、活動状態が寝ていても続いています。交感神経を働かせたまま、心も体も休んでいません。
さまざまな症状が長期間に渡ると「自律神経失調症」となります。ひどくなると「うつ状態」になってしまいます。
人は『動物』であることを再認識する
現代は飽食の時代で、食べものはすぐ手に入ります。
野生動物や狩猟時代の人々は、木の実をとったり、狩りをして食べ物をたべていました。
大変な思いをして毎日の生活をしていました。
食べることも当たり前ではなかったのです。
口から「食べて」「消化」して「吸収」して「排泄」する、
この私達の体の中で普通におこることは、実は大量のエネルギーを使います。
すごいことです。
医療は進歩していますし、薬で治る症状もたくさんあります。
ですが、人間は生物であり『動物』です。人の体内には狩猟時代から組み込まれてきた歴史に裏付けされた構造があります。
ここからかけ離れた生活をしていると、不調をおこすことは必然であるといえます。
不調は体内の構造からかけ離れたことをしているという体の『サイン』でもあります。
今一度お考えになってみてください。